- 全然眠れないから睡眠の質を上げたい人。
- 睡眠の質に効果的な運動を知りたい人。
- 運動をしているけど睡眠の質が悪いと感じる人
この記事では、睡眠の質を上げる運動について詳しく解説します。
「疲れた日ってよく眠れる。」
そんな経験をしたことがある人は多いと思います。
というか、疲れた日にベッドにバタンキューするのって最高に気持ちがいいですよね。後々後悔することが多いですが、疲れた状態で眠りにつくときは幸せです。
あれは運動をした日も同じですよね。
部活動を終えた日の夜は家に帰るとすぐに寝てしまった記憶があります。その時ってよく眠れた感じもします笑
こんな体験を皆さんもしたことがあると思います。
運動をしたら疲労が溜まるから、睡眠の質を上げてくれそうなことは経験上理解できるのですが、では睡眠の質を上げるための運動って実際どれくらい必要なんでしょうか。
- 睡眠の質を高めたかったら、部活みたいに激しい運動をしないといけないの?
- ウォーキングくらいの軽い運動でも睡眠の質を上げる効果があるの?
今日はそんな素朴な疑問に答えていく記事を書きたいと思います。
本記事の内容はこちら!
- 睡眠の質は運動で上がる。(例外あり)
- 睡眠の質を上げる運動とは?
- 睡眠の質を下げてしまう運動とは?
以下の参考文献を基に書いています。
明日から睡眠の質を上げるための運動をできるよう、わかりやすく解説していきます。
睡眠の質を上げる運動とは?運動と睡眠の深い関係について解説。

さっそく、睡眠の質と運動の関係について解説します。
睡眠の質は運動で上がる。(例外あり)
結論から言いますと、基本的には睡眠の質は運動で上げることできると言われています。
科学的根拠を示すために二つの調査を紹介します。
米国睡眠財団の調査
2013年に米国睡眠財団は運動と睡眠に関する調査を、1500人を対象にして行いました。
この調査では、
- 運動をしている人は、運動をしていない人と睡眠時間はあまり変わらない
- 運動をしている人は、主観的に睡眠が十分に足りていると考えている人が多い
- 運動をしている人は、特に運動をした日に睡眠の質が良いと感じている
ということがわかりました。
主観的に睡眠が足りているだけで、実際の睡眠はどうなんだと思った方もいるかもしれませんが、睡眠の質って日中のパフォーマンスでわかりますよね。
ぐっすり眠れた日はいつもより集中できますし、あんまり眠れなかったときは集中力が皆無だったりします。睡眠の自己評価が高いということは、睡眠の質が高いと言えるのではないでしょうか。
国民健康調査の分析
2011年に2005年から2006年にアメリカで実施された国民健康調査の2600人のデータを分析した研究が行われました。
その結果、
- 週に150分の運動で睡眠の質は65%アップする
- 日中の眠気レベルが65%下がる
- 日中の疲労感や集中力が65%下がる
ということがわかりました。
この調査にあるように、運動が睡眠の質を上げてくれることはもちろんですが、日中のパフォーマンスも上げてくれるということが明らかになっています。
運動習慣がある人の方が効果大
ここまで、運動が睡眠の質を上げるよーと言ってきたわけなんですが、一日だけ運動を頑張っても睡眠の質が劇的に良くなるわけではありません。
実は、運動で睡眠の質を上げるには、定期的な運動が必要だということもわかっています。
先ほどの米国睡眠財団の調査では、
運動習慣がある人は、
- 深い眠り(ノンレム睡眠)が増加する
- 途中で目が覚める頻度が減少する
- 睡眠時間が長くなる
ということがわかりました。
つまり、運動をする習慣がある人の方が、運動をすることで睡眠の質が良くなるということです。
もちろん、一日だけ体を動かしても日中の疲労度が変わるので、普段よりよく眠れる感じがするかもしれませんが、より効果を発揮したいのであれば定期的な運動をした方がよいということですね。
基本的に運動は睡眠の質を上げてくれる。そして運動習慣がある人は、運動による睡眠の質を上げる効果が大きい。
睡眠の質を上げる運動とは?

睡眠の質と運動の関係について書いてきましたが、ここからは具体的にどれくらいの運動が睡眠の質に効果的かを解説します。
睡眠の質を上げるには1日30分の軽い運動をする
結論から言いますと、睡眠の質を上げるのに必要な運動とは、1日30分の軽い運動だということが分かっています。
なぜなら、軽い運動で一度体温を少し上げることで、体温を下げる幅を増やし眠りに入りやすくするからです。
軽い運動で睡眠の質は上がる
軽い運動てどれくらいやねんと思った方もいると思いますので具体的に言いますと、
- ウォーキング
- 散歩
- ストレッチ
くらいで全然大丈夫です。
運動って言葉を聞くと、ランニングや筋トレを思い浮かべるかもしれませんが、睡眠の質を上げる目的であればそこまでハードにやらなくていいんです。
なんなら、一駅前で降りて一駅分歩いて帰るくらいの感じでも効果があるので、運動をするぞ!と意気込んで変にハードルを上げ過ぎないようにしましょう笑
運動で体温を上げる
運動をする理由は、体温を一時的に上げるためにあります。
体温と睡眠の関係についてはこちらの記事で詳しく書いたので、こちらを参考にしてください。

体温と睡眠の関係を超簡単にまとめますと、体温が下がるときに人は眠たくなります。
雪山で遭難したときに、相方がウトウトしていて「寝るな!死ぬぞ!」と叫ぶシーンを見たことがあると思いますが、あれは雪山で気温が低くそれに伴って体温が下がるため、眠気が襲ってきているということです。
体温と睡眠の関係に運動がどのように関係があるんだと思うかもしれませんが、運動をすることによって体温が上がりますよね。
そして、運動によって高まった体温がゆっくりと下降するときに眠気が起こるというわけです。
つまり、眠りやすくするために体温を下げる、ために体温を上げる、ために運動をするということです笑
と疑問に思う方もいるかもしれませんが、あまりにも激しい運動をしてしまうと体が寝る体勢に入れないので、ちょっと汗をかくくらいの感じで大丈夫です。
睡眠の質を上げる運動とは、30分くらいの軽い運動(ウォーキング・ストレッチ)
【厳禁】睡眠の質を下げてしまう運動とは?

先ほどは睡眠の質を高めるには30分くらいの軽い運動でいいよという話をしてきたわけなんですが、逆に睡眠の質を下げてしまう運動があることも事実です。
寝る3時間以内の運動は睡眠の質を下げる
結論から言いますと、軽い運動は寝る3時間前までに終わらさなければなりません。
なぜなら、寝る3時間前くらいから寝る体勢を本格的に整えるからです。
体温を下げる時間
体温が下がるタイミングで眠気がやってくるという話をしましたが、夜は快適な睡眠のために体温を下げる準備をします。
さらに、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの血中濃度が増え始め、副交感神経の働きを強めて気持ちを落ち着かせます。
この時間は着々と眠るための準備を進めているわけです。そんなときに運動をしてしまうと最悪ですよね笑
下げようとしている体温を上昇させて、交感神経の活動を活発化させてしまいます。
運動によって疲れますが、体が寝る体勢になっていないので思うように眠ることができません。
なので、運動は寝る直前にしてはいけないと思っておいてください!
会社帰りのジムは要注意
忙しい人で運動の習慣を身につけようと、仕事終わりにジムへ行こうと考えている人は多いと思います。
でも、睡眠の質から考えると時間が遅いジムは睡眠の質に悪影響を与えてしまいます。
大学生の頃は、僕も空いているからという理由で夜10時にジムへ行ったりしていましたが、あくまでそれは授業がほとんどなかったから成り立っていたわけであって、仕事がある今では考えられません。
実際に、2003年に肥満の女性を対象に1年間かけて行われた実験でも、寝る3時間前の運動は睡眠の質を下げるということが分かっています。
寝る時間から逆算して、3時間前までに運動は終えるようにしましょう。
寝る3時間以内の運動は睡眠の質を下げる。
睡眠の質を上げる運動まとめ

睡眠の質を上げる運動について解説しました。
1日30分のウォーキングやストレッチなどの軽い運動
※寝る3時間前までに終わらせる
睡眠と運動は密接に関係していることをご理解いただけたと思います。
というより、体温と睡眠の関係が深すぎますよね笑

こちらの記事と同様で、体温を一旦上げて下げることが睡眠の質に大きな影響を与えるということですね。
2つの記事を通して、人間の睡眠の基本原理を理解することができました笑
ということで皆さん、快適な睡眠ライフのために今日から30分くらい歩きましょう!
歩くことが最高の習慣であることはここで詳しく解説していますので、次の記事はこちらをどうぞ。
